トランギア ストームクッカーSウルトラライト TR-27-3ULで実験してみました。

ストームクッカー」スウェーデンのトランギア社の製品ですが、”メスティン“があまりに流行りすぎてしまった為に、最近の方だとトランギアは知ってるけどストームクッカーがメインの製品という事を知らない方もいるのでは??

1950年よりも以前から、基本の姿、形が変わらない、当時から完成形の製品。これも凄い事です。

出典:イワタニプリムスHPトランギアページより https://www.iwatani-primus.co.jp/products/trangia/about/index.html

アルコールバーナー、アルコールストーブは、知ってる、使った事ある、持ってる。という方は非常に多いと思います。(アルコールバーナー単体だと比較的安価なので、購入もしやすいでしょう)ただ、ストームクッカーとなると、どうでしょう。

すでに、ガスバーナー持ってるし、クッカー類も持ってるし、新たに買い換えるほどの事でもない。。もしくは、アルコールバーナーって、風に弱いんでしょう?火力は実用性に耐えうる火力なの?等、色々、ギモンがあって、手を出せていない方も多いと思います。

確かに、「アルコールバーナー」単体だと風が吹く環境下だと、風にも弱いです、風に弱いという事は、炎が煽られるので、燃焼効率も落ちるので、実用性に耐えられない。という評判にもなると思います。

ですが!「ストームクッカー」という”システム”が素晴らしいのです!

これは、声を大にして伝えたい!

では、ガスバーナー、ガソリンバーナーが風に強いのか?という事ですが、ガスバーナー、ガソリンバーナーを使っている方は多いので、わかると思いますが、風が吹く環境下だと風防がなければ、燃焼効率は著しく低下するでしょう。風防をしていても、隙間から吹き込んだ風の影響を受けますよね?

「ストームクッカーは、それがありません」

理由は、こうです。

バーナー周りをぐるりと、回ってる風防。(この時点で一切風の影響を受けない)次に、土台に空いている無数の穴から風を取り込んで、煙突効果で、風が吹けば吹くほど、燃焼効率が上がるのです。(最強じゃないですか?)

では、実験してみました。

左から、風防兼五徳、パンハンドル(鍋つかみです)、土台、アルコールバーナー、鍋小、フライパン兼フタ、鍋大。

これらが、こうスタッキングされます。全部中に入ります。

ストームクッカーって、見た目で大げさだから、嵩張るからって敬遠される方も多いんですけど、実際、使ってみるとそうでもないんですよね。(よっぽどウルトラライト志向じゃない方以外は!)

土台にアルコールバーナーをセットしました。アルコールバーナーのセンターの穴に直接アルコールを入れます。満タン上まで入れて、約15分くらいの燃焼。煮炊きには必要十分な燃焼時間です。300mlくらいの湯沸かしなら1/3も入れなくても沸きます。

次に、着火!ライターでも、マッチでも、ファイヤースターターでも、なんでも着火可能。気化したアルコールにすぐ着火してくれます。(明るい場所だと、静かすぎて、着いているかいないかわかりにくいので、火傷に注意)アルコールバーナー本体が温まり始めると燃焼が安定して、アルコールバーナー周りの穴から炎が出てきます。

軽さ重視のチタン製アルコールバーナー、アルミ製、はたまた、トランギアのアルコールバーナーと似た、真鍮製の他社のアルコールバーナーと色々ありますが、まず、チタン製の物は、国内メーカー、アメリカメーカー色々あります。軽いですが、熱伝導が比較するとよくはないので、安定するのにちょっと時間がかかります。(温まれば問題なく燃焼しますよ!)

アルミ製は、私は五徳のいらないサイドバーン方式の一社しか知りませんが、熱伝導良いので、すぐに温まって燃焼安定までは早いですが、ごんごん燃えて、ちょっとオーバーなくらい燃える印象。小さ目の鍋だと、取っ手まで炎が回って、、という事になるので、平鍋がオススメです。

そして、真鍮製のバーナーですが、固形燃料で有名なメーカーのものや、二次燃焼で有名なネイチャーストーブで有名なメーカーのものがありますね。真鍮は熱伝導が良いので、バーナー本体がすぐに温まるので、燃焼がすぐに安定します。そしてして、トランギア社真鍮製の他社ものとなにが違うか。トランギアのアルコールバーナーで真鍮なのにちょっと、黒ずんでいるように見えませんか?これが、秘密なんですが、他社の真鍮製バーナーって新品らしく輝いているんですよね。トランギアのものは、製造段階で火を入れて製造しているので、非常に丈夫です。他社のものは、火を入れてないので、輝いているんですね。(実際、輝いている方の真鍮製バーナーが、割れてしまったという方、見た事ありました。)

次に、風に対する強さをご覧ください。

風防の真横から扇風機「強」で風を当てています。もちろん、煽られません。

次に、風防無しで、扇風機「強」で風をあてると炎は煽られます。これが、アルコールバーナー単体だと風に弱い、火力が不安と言われる理由です。これだといつまでたっても、湯は沸きませんね。

次に、風防あり、鍋をセットして、土台の風を取り込む穴から、扇風機「強」を吹き込んでみました。煙突効果で、炎が、鍋の周りから立ち上がるように、大きくなりました。

お鍋をセットして、300mlの湯を沸かしてみました。

比較方法は以下の通りです。

・ストームクッカーで、300mlを風を当てない無風状態で湯沸かし。

・ストームクッカーで、300mlを扇風機「強」を土台から吹き込んで湯沸かし。

・アルコールバーナー単体で、300mlを湯沸かし。

アルコールバーナー単体

今回、タイム計測をしてみました。その際には、一回ずつ、しっかりと鍋を常温状態に戻して比較してみました。

スコアはこうでした!

「ストームクッカーで、300mlを風を当てない無風状態で湯沸かし。」→4分30秒

「ストームクッカーで、300mlを扇風機「強」を土台から吹き込んで湯沸かし。」→3分30秒

「アルコールバーナー単体で、300mlを湯沸かし。」→5分30秒(これは本当に当日の風の具合によります)

これだけみても使う価値があると思いませんか!?

ガスバーナーって、風の状況によっては、スペック通りの成績は出せないです。むしろ、無風状態の事って、実際のフィールドでは珍しい事ですよね。いつまでも、湯が沸かないという事は、ガスの消費量が多くなるという事です。

あと、メリットとしてあげられる事は、アルコールの手に入りやすさでしょうか。

燃料用アルコールはもちろんの事、薬局で販売されてるような消毒用アルコールでも使用可です。

万が一の、災害用としてもオススメできますし、バックパッキングのような世界を旅するような方も、いいかもしれないですね。

余談ですが、中国を旅行された方のお話ですが、ガスバーナー用のガスは手に入れづらいだろうという事で、ガソリンバーナーを持って行ったそうですが、焼身を防ぐためにガソリンを個人で入手するのが非常に困難、アルコールだと消毒用で気軽に手にはいるという事です。

また、ネジが切ってある中蓋には、Oリングが入っているんで、余った燃料を漏らさずに運搬する事も可能。

外蓋を被せて消火するのですが、スライド式の天板がついているので、スライドさせて、隙間を開けて被せてあげると、弱火調理も!お鍋料理などを作ったあとに、保温調理をする事も出来るのです。

どうでしょうか?ストームクッカー十分、実用性に耐えうる商品、それ以上の価値を感じて頂けましたでしょうか!

ストームクッカーの種類について

サイズは、SサイズとLサイズの2種類。1〜2人だとSサイズ、3〜4人以上だとLサイズがいいかと思います。

そして、複雑なラインナップ。。

ウルトラライトシリーズ

・通常より強度のあるアルミニウムを使用して、厚みを薄くする事で、軽量化をしているモデルで、名の通り荷物を軽くしたい方向きです。ただ、使用していく事で、お鍋が酸化してくるので、黒ずんできます。ここはデメリットですね。フライパンはノンスティック加工です。

ブラックバージョンシリーズ

・ウルトラライトシリーズに外側は黒い塗装(これによって、熱効率をよくしているとの事)お鍋、フライパンともにノンスティック加工のため、炊飯してもこびりつかない!より、お料理向きのモデルと言えます。

ハードアノダイズドシリーズ

・ウルトラライトシリーズにハードアノダイズド加工をしたもので、、ハードアノダイズドとはなんぞや、、電解液に入れて電気を流す事によって、表面に酸化被膜をつくって、アルミニウム腐食を防ぐ加工をしたものです。アルミニウムの酸化が気になる方、お料理による酸化を気にしたくない方向きのモデルです。

デュオーサルシリーズ

・外側に熱伝導の良いアルミニウム、内側に耐久性と酸化に強く蓄熱性に優れたステンレスを使用したモデル。煮込みなど家庭で作るような料理はなんでも作れます。お料理に凝りたい方向きですね。

クラシックシリーズ

・元祖ストームクッカーと同様に無垢のアルミニウムのお鍋に、革のケースが付属した。クラシカルな雰囲気で、いわゆる映えを意識したい方向き。。。使い込めば革ケースは味が出そうですね。